設備・車両ガイド

機械設備

地下鉄では、その走行場所が地下であるという特殊性からさまざまな機械設備を備えています。機械設備にはトンネルや駅構内の湧水等を地上へ汲み上げるための排水設備、トンネルや駅構内の空気の入れ換えをするための換気設備、駅構内の温度上昇を抑える空気調和設備などがあります。

排水設備

排水ポンプ

排水ポンプはトンネルや駅に流れ込んでくる湧水を地上に汲み上げる重要な役目を担っています。そのため、各ポンプ施設には複数台のポンプを設置し、1台目が故障した場合、自動的に2台目が運転します。また、災害などの緊急時において、1台のポンプの運転では汲み上げることができない量の水がポンプ施設に流入した場合も2台目が運転します。名古屋市交通局では、長年にわたりこれらのポンプの多くに立軸形ポンプを採用してきました。立軸形ポンプはモーターを水面から上に配置しているなどで、丈夫であることが特色です。しかし、ポンプ自体が大型なため整備に手間取るなどの問題がありました。そのため、平成元年9月に開業した桜通線以降、排水ポンプには水中ポンプを採用するようにしています。水中ポンプは、トンネルや駅に流れ込んでくる湧水を一時的に溜める排水槽内に設置しており、近年ではその製品の信頼性が格段に向上し、コンパクトで整備も容易、かつ安価であることから、現在は既設の駅のポンプも取り替え時に水中ポンプを採用しています。

  • ポンプ施設の写真

    ポンプ施設

  • 排水槽内に設置した水中ポンプの写真

    排水槽内に設置した水中ポンプ

  • 排水槽から引き揚げた水中ポンプの写真

    排水槽から引き揚げた水中ポンプ

  • ポンプ施設の立軸形ポンプの写真

    ポンプ施設の立軸形ポンプ

汚物ポンプ

地下鉄の駅のトイレが地下にある場合は、トイレの汚水を直接下水管に流すことができません。そのため、トイレのある下の階などに汚物ポンプ室を設け、一旦汚水を溜めます。この溜める場所を汚物槽と呼んでいます。汚物槽には汚物ポンプを設置し、汚水を下水管へ汲み上げていますが、トイレ利用者が便器から流す布類やストッキングが汚物ポンプ内にからまり、しばしば詰まり障害が発生します。みなさんも地下鉄の駅のトイレを使用するときは、これらの布類を流さないようにご協力をお願いします。

  • 汚物ポンプ室の写真

    汚物ポンプ室

  • 汚水を汚物ポンプにより汚物槽から下水管へ汲み上げる流れを表した図

    汚物ポンプイメージ図

換気設備

地下鉄の換気方式は通気口や駅の出入口を利用した自然換気方式と送排風機を使用した機械換気方式があります。東山線や名城線の平安通駅-金山駅-新瑞橋駅間、鶴舞線の伏見駅-八事駅間などは自然換気方式が多く、鶴舞線の八事駅-赤池駅間、庄内緑地公園駅-伏見駅間、東山線の高畑駅-岩塚駅間、桜通線全区間などは機械換気方式となっています。

自然換気方式

トンネルでの自然換気方式は、列車の進行により発生する風圧を利用して換気する方式をいいます。この方式は駅やトンネルに多数の通気口を設けています。駅の通気口はホームの壁面に設置していることが多く、通気口の地上部は歩道や中央分離帯などにあります。通気口には、雨水の浸入を防ぐために必要に応じ、電動式の止水扉を設置しています。

  • 歩道上の通気口の写真

    歩道上の通気口

  • ホーム壁面の通気口の写真

    ホーム壁面の通気口

機械換気方式

機械換気方式は、給気と排気を送風機とダクトで行う方式で、ホームの天井内などに設置した給気ダクトから外気を送風し、天井内やホーム床下などに設置した排気ダクトで排気します。

  • 砂田橋駅の送風機の写真

    砂田橋駅の送風機 

  • ナゴヤドーム前矢田駅の送風機の写真

    ナゴヤドーム前矢田駅の送風機

空調設備

冷房の方式には、機械室内で発生させた冷たい風をダクトで送るダクト方式と、機械室内の冷凍機で発生させた冷たい水を駅に循環してホームの天井に設置したファンコイルユニットで冷房するファンコイル方式などがあり、駅の空間などを考慮して冷房方式を決定します。また、東山線名古屋駅、今池駅及び矢場町駅の3駅は熱供給会社から冷水の供給を受ける地域冷暖房方式により冷房を行っており、地球にやさしい冷房システムを採用しています。

  • ナゴヤドーム前矢田駅天井のファンコイルユニットの写真

    ナゴヤドーム前矢田駅天井のファンコイルユニット

  • 桜通線名古屋駅の冷凍機の写真

    桜通線名古屋駅の冷凍機